大学入試にリーディングスキルテスト(RST)が導入?

こんにちは、先日オンラインライブの楽しさを知った久留米校の高田です。

最近、小中学校、高校、大学のような教育機関から企業に至る様々なところでリーディングスキルテスト(RST)が活用されつつあります。

そんな中、筑紫女学園大学が学校推薦型選抜、総合型選抜の両方の入試でリーディングスキルテスト(RST)を導入することになりました。
筑紫女学園大学では、以前は推薦入試で小論文が課されていましたが、その小論文に取って代わる形でRSTが課されることになったのです。
大学側としては、高校生の段階で文章を正しく読む力があるかを把握し、さらに大学での修学支援につなげるという『育成型』選抜を意図しての導入となったようです。

「RSTが入試で課されるなら、本番まで多くの問題を解いて準備しておこう!」と考える受験生もいると思います。

しかし…RST用のドリルや過去問はどこにも売られていません!

なぜなら、RSTのためにテスト対策することが勧められていないからです。
RST自体、年に1、2回程度、予習をせずに自然体で受験するようにと設計されているようです。

受験生にとって、“何も対策せずに試験に向かう“など考えただけでも不安ですよね…

そこで、今回はそんな不安を少しでも解消できればとRSTについてお話しします。

(1)RST(リーディングスキルテスト)とは?

「基礎的・汎用的読解力」を診断するテストです。

『150字程度の事実について書かれた短文』を正確に読みとくことができるかを測定します。事実について書かれた文なので、小中高校の教科書や新聞記事、比較的新しい法律などの文が問題に使われています。

文字が読める=読めるではなく、意味を理解しながら文を読めているかが測られます。

(ちなみに、調査によって高校のRST能力値の平均とその高校の偏差値には極めて高い相関があることが科学的にわかっているようです。)

(2)問題の構成は6分野7項目

①係り受け解析:文の基本構造(主語・述語・目的語など)を把握する力
②照応解決:指示代名詞が指すものや、省略された主語や目的語を把握する力
③同義文判定:2文の意味が同一であるかどうかを正しく判定する力
④推論:小学6年生までに学校で習う基本的知識と日常生活から得られる常識を動員して文の意味を理解する力
⑤イメージ同定:文章を図やグラフと比べて、内容が一致しているかどうかを認識する能力
⑥具体例同定:言葉の定義を読んでそれと合致する具体例を認識する能力
6-1 辞書由来の問題群
6-2理数系の教科書由来の問題群

(3)紙と鉛筆は使わない!受験者全員同じ問題を解くわけではない!

RSTは、パソコン・タブレットを使用したオンラインでの受験となります。サーバー上にある数千問の問題から、受験者の属性(小・中・高校生、大学生・専門学校生、社会人)と能力に合わせてコンピュータが判断して出題します。

例えば、もしあなたが正解すればさらに難しい問題が次に出題され、もしあなたが不正解の場合はより簡単な問題が次に出されるというように、みんなが同じ問題を解くわけではないのです。
(紙の問題と違って、人によって解く問題が異なるというのは面白いですね。)

(4)試験時間はなんと35分

会場などでのガイダンスなどを合わせるとトータルで1時間くらいはかかるようですが、実際RSTの問題を解く時間は35分程度のようです。

(5)まさかの休憩タイム?

1つの分野のテストが始まる前に、練習問題が1問出されます。

1つの問題を解くのに制限時間はありません。指示されている文章をきちんと読んでから答えてもらうために、最初の10秒は解答できない仕組みにもなっています。

各分野には5〜9分程度の制限時間が設けられているので、人によって何問解いたかはバラバラになります。時間設定がされているのは、長時間解くことで疲労による答えの選び間違えが起こるのを防ぐためのようです。

はじめの3分野が終わったところで、なんと、ブレイクが設定されています。
“深呼吸をして、少しリラックスしましょう“というメッセージが出るようです。
(こんな短い試験時間に休憩があるとは驚きです。)

ブレイク後、残りの3分野のテストを受けて終了です。

(6)誰でも受験できるの?

対象は小学6年生〜社会人となっていますが、6年生以下でも受けることはできます。
申し込みは個人で受験する場合は、代々木ゼミナールで受験できるようです。

(7)実際にどんな問題が出るのか知りたい

新井紀子著『AIに負けない子どもを育てる』東洋経済新報社(2019)に、「体験版」の紙バージョンのRSTが7項目4問ずつ計28問収録されています。
これは、以前久留米校の鹿野先生がブログで紹介してあった本の続編にあたるものです。
ここに例題を解説されています。
http://pro-dic-blog.com/10729/

「答えが書いてあるのに解くのが難しい不思議なテスト」と呼ばれるRST。
自分の読解力を知るためにも一度受けてみるのもいいですね。

読解力はすぐに身につくものではありません。そのために何をどうしていくべきかなどお困りのことがございましたら、私たちにご相談ください。その子にあった方法などを提案し、サポートいたします。

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