日本一早い!?  2021年 全国医学部入試最新情報!! 3/3

こんにちは。ディック学園 鹿児島校チューターの山下堅司です。

例年より短い夏休みが終わり、受験勉強の方は順調でしょうか?

9月に入り、医学部入試情報も99%出揃いました。

今回は2021年の全国医学部医学科入試最新情報の3回目(最終回)として、残りの情報をお伝えします。

特に、資料が欲しい方は、本ブログを最後までお読みください。

では、本題に入ります。

まずは、国公立医学部について

旭川医科大学医学部では、

前々回のブログで、後期試験の変更点について述べましたが、前期2次試験でも新たな変更点が判明しました。

数学を100点→150点へ、英語も100点→150点へと上げる一方で、面接点は、150点 → 50点へと下げます。これで面接点は前期・後期とも50点となり、意外にも?学科試験重視へと舵を切る形になりました。

東京医科歯科大学では、

一般選抜前期2次試験において、出題範囲から数学の発展内容、物理「原子」、化学「高分子化合物」、生物「生態と環境」を除く、というアナウンスがありました。

これは、学校進度が遅れた現役生に配慮しての措置と思いますので、現役生には有難いことですね。

山梨大学医学部では、

一般選抜後期1次共通テストにおける英語の配点が300点 → 600点( R300点 + L300点 )へと倍増します!

これまで山梨大学医学部といえば、完全に理数重視の医学部で、全国で英語を最も軽視する医学部でした。

今回の変更により、英数理がほぼフラット配点に近づきましたので、「英語の記述は不安だが、共通テストだけは取れた!」という方は、山梨大も選択肢の一つに入れられると思います。

ちなみに、2次試験で英語を不要とする国公立の医学部は山梨大学のみです。

2次試験で「英語」という科目を課さない国公立の医学部は、弘前大学、群馬大学、愛媛大学もありますが、これらは小論文や総合問題という形で英文も含みますので、英語が不要というわけではありません。

ただいずれ近い将来、山梨大学も2次試験で英語を要する形になるのではないか、と個人的には思いますが。

金沢大学医学部では、

前々回のブログで調査書の点数化と、面接が口述試験に代わることはお伝えしましたが、2次試験(学科試験)の配点も変わることが判明致しました。

2次学科試験の配点が、数学200点 → 300点へ、英語200点 → 300点へ、物理100点 → 150点へ、化学100点 → 150点へ、面接100点 → 口述試験150点になります。

共通テスト:2次試験が450:1050(=3:7)となり、これに調査書の点数が最大で30点分加味されます。2次試験をより重視する形になりますので、共通テストで失敗した人にとっては、挽回できるチャンスは大きくなるといえます。

滋賀医科大学医学部では、

共通テストの英語でリスニング成績も新たに採用し、リーディングとリスニングの配点比率は 4 : 1 とします。

意外に思われるかも知れませんが、これまで滋賀医科大学医学部では、リスニング試験は採用していませんでした。

しかし、英語4技能の活用をテーマにした今回の入試改革により、リスニング導入を決めたとのことです。他大学でも、来年にかけてリスニングの比率を上げる大学が多くなっていますね。

和歌山県立医科大学医学部では、

一般選抜前期2次試験の学科試験の時間を延長します。

数学100分 → 120分、英語100分 → 120分、理科2科目120分 → 150分となります。

これまで和歌山県立医科大学の2次試験は、国公立大学の中で学科試験の時間が最も短く、他大学と比べ問題数はやや少なめでした。今回の変更で配点は変わりませんが、おそらく問題量が増えるか、または問題の難易度が上がると予想されます。ワンランク上の出題をする、他大学の2次試験等で演習しておくと良いかもしれません。

京都大学医学部では、

特色入試(学校推薦型選抜)において、新たに共通テストを課し、小論文を口頭試問に変更します。

さすがに医学部ですから、学力試験は必要ということになります。共通テストでは最低でも9割くらいは越えないといけないんでしょうね。

京都府立医科大学医学部では、

昨年このブログでも告知していましたが、一般選抜前期と学校推薦型選抜において、小論文を課します。

国公立大学医学部で、一般選抜前期での小論文は非常に珍しいですね。以前、和歌山県立医科大学が一般入試前期試験で小論文を課していましたが、それ以来のことです。現役受験生にとって、やや負担?にならなければいいですが。

大阪大学医学部では、

複数の面接員による評価次第では、面接を複数回行います。私立医学部でも、特例的に2次面接や3次面接にまで及んだ、という話は聞いたことがありますので、慎重な評価を下す際には、他の大学でもその可能性はあるでしょう。

大阪市立大学医学部では、

大阪府指定医療枠(推薦)は、大阪府出身者に限らず全国から募集します。

また、学校推薦(公募推薦)型選抜において、各高校からの推薦可能な人数を1名から2名に増やします。

これらは推薦型選抜に関しての変更点ですが、どちらも受験資格に該当する受験生は増えますので、国公立医学部志望の受験生なら検討してみる価値はあると思います。

神戸大学医学部では、

2段階選抜は、これまでの1次試験の得点ではなく倍率が約3倍を超えた場合にのみ行う、とアナウンスがありました。ということは、高倍率だと足きりが怖くなりますね。

長崎大学医学部では、

前々回のブログで、調査書を点数化(40点)するとお伝えしましたが、さらなる変更点が判明しました。

まず、2次試験の数学と理科の一部は大問選択制となります。これは、学校の学習進度の遅れた受験生に配慮してとのことで、現役生にはありがたいことですが、もう一点大きな変更点があります。

それはなんと、英語と数学と理科では、「高度な記述式問題」が出題されます!

大学HPに趣旨とサンプル問題まで載せてありますので、是非参考にされるとよいと思いますが、勘違いしてほしくないのは、難問を出す!という意味ではないとのことです。

これは、大学入試改革に沿った思考力・判断力・表現力等を評価する、いわゆる共通テストに似通った性質のある出題とも見て取れます。英語に関しては、200語程度の英作文で自分の意見を述べさせる出題がありますが、理系数学では、数学Ⅲを含んだ共通テスト?的な印象があります。理科では、融合問題や会話長文からの分析問題も見られます。

いずれも理数科目は、これまでのような純粋な2次学科試験とは趣が異なる印象を受けますので、共通テストのような問題への慣れも無いと、長崎大の過去問演習だけでは難しいと思いますね。他大学の総合問題などにも取り組んでいた方がよさそうです。

このタイミングでの2次試験内容の変更にはびっくりですが、おそらくここまで大きな2次試験改革を行う大学は他にはないのではないでしょうか。九州を中心とした受験生の今後の動向が気になります。

大分大学医学部では、

前々回のブログで数学の出題範囲と面接点の引き下げについて述べましたが、更なる変更点が2点ほど判明しました。

1点目は、一般選抜で「地元出身者枠」を設けるとのことです。総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜で地元枠(地域枠)を設ける医学部は多いですが、一般選抜で地元出身者枠を設けるのは九州の大学では初のことです。

一般選抜の定員は65名でしたが、2021年選抜からはこれを「一般枠55名」、「地元出身者枠10名」とし、地元出身者の占有率UPを図ります。一般選抜を出願する際に「一般枠」と「地元出身者枠」は併願でき、第1、第2志望を選択します。もし地元枠の合格者が定員に満たなかった場合は一般枠に振り分けられるとのことです。

大分大学は、以前から地元生を優遇する傾向はあるように感じていましたが、この「地元出身者枠」新設よるローカル化は進みそうです。大分と縁のない受験生にとっては、ますます縁がなくなりそうな気もしますが、大分県民の方には朗報ですね。過疎化が進む地方の大学でも、今後一般選抜でこのような枠を設ける大学は増えるかもしれません。

ちなみにこの「地元出身者枠」の出願資格は、大分県内の小中高いずれかの出身者で、卒業後は3年間大分関連病院で勤務することが条件となります。

2つ目の変更点は、総合型選抜(地域枠)において、出願要件としている「僻地医療拠点病院体験活動」が「課題小論文」に変更されました。例年なら、この病院体験活動に申し込んでいなかったらアウトでしたが、うっかり忘れていた、あるいは知らなかった!という受験生でも、今年に関しては出願時期も遅くなりましたし、「課題小論文」で間に合うということですね。どんな方式でもいいから大分大学医学部に入りたい!という方には、準備の負担が減ってよかったかもしれませんね。

続いて、私立医学部について

岩手医科大学医学部では、変更が3つほどあります。

まず、一般選抜における数学と英語の試験の時間帯を区切らずに、120分間で数学・英語を一気に課します。

これまで英語と数学の試験は時間帯を区切って行っていましたが、試験時間が120分になることで、まず集中力が要求されます。60分しか集中力が続かないようでは、後半はスタミナ切れで正答率が落ちる人がいるかもしれません。日頃の学習や過去問演習をする際には、最低120分は集中力が持続するよう意識して勉強に取り組んで下さい。また、120分の中での時間配分も考えておく必要があるでしょう。

2つ目の変更点は、理科の配点を200点 → 150点(75点×2)へと変えます。

岩手医科大学は以前も理科は150点で行ってきた過去がありますので、以前の配点に戻すといった方がいいかもしれません。理科を150点にするのは、理科の仕上がりが遅い現役生に配慮したのかな、と思います。

3つ目の変更点は、学校推薦型選抜において、地域枠(秋田県枠2名)を新設します。

まあ、これは秋田県民にしか関係ない話でしょうから、ほとんどの受験生には関係ないですね。

東北医科薬科大学医学部では、

一般選抜において、出題範囲から物理「原子」、化学「高分子化合物」、生物「生態と環境」「進化と系統」を除きます。

こちらも東京医科歯科大学と同じで、現役生に配慮した感じですね。

また、感染症対策の観点からも病欠者を対象に、追試験を2月27日に実施します。

自治医科大学医学部では、

2次試験の小論文を廃止し、代わりに記述式の数学と英語の試験を課します。

1次マーク試験の英語25点、数学25点、理科2科目50点に対し、2次は記述数学12.5点(30分)、記述英語12.5点(30分)ということで、配点がなんか半端ですね。

いっそ、配点を各2倍にして整数にすればいいのに、と思うのは私だけでしょうか。

また、1次面接可能日を、間隔をあけて計2日設けます。(いずれか1日を面接受験)

これも2021年だけの措置かと思いますが、感染症対策の一環だと思われます。

埼玉医科大学医学部でも、いくつか変更点があります。

まず、募集定員が、一般推薦枠12名 → 学校推薦型選抜19名(指定校枠5名+一般公募枠14名)へ、一般選抜前期52名 → 65名へ、一般選抜後期35名 → 20名へ、共通テスト利用選抜10名 → 5名へと変わります。

これまで埼玉医科大学と言えば、後期試験で募集人員が多いことで有名でしたが、近年は推薦および一般選抜前期メインへとシフトしつつあります。

また、一般選抜1次試験(前期・後期)において、小論文が英文も含む出題に変わりますが、点数化をやめて段階評価となります。

埼玉医科大のこれまでの小論文は、実際は国語の現代文のようなもので、50点の配点がありました。段階評価では最低評価をもらうとアウトですが、点数化しないのは少し意外ですね。学科試験で点数をしっかり取れた人が、より有利にはなりそうです。

さらに、試験時間が各科目10分ずつ短縮されます。数学50分、理科2科目90分、英語70分、小論文50分になりますので、募集要項をよくみていないと「えっこんなに短いの?」と、試験当日に慌てるかもしれません。

例年より問題分量はやや少な目になる可能性が高いと思いますが、赤本等で過去問演習する際には10分短い時間で合格点を取れるようにしておくと良いですね。

最後に、学校推薦型選抜において、配点が新たに公表されました。

数学ⅠAⅡB20点、理科2科目選択40点、英語20点、小論文20点となります。面接と調査書は点数化されません。

数学Ⅲが出題されないのがポイントですね。数学Ⅲの仕上がりが遅い?現役生は要チェックです。

東邦大学医学部では、

まず、同窓生子女選抜を新規に実施(募集定員は5名)し、適性試験、基礎学力試験、面接、調査書で合否を判定します。

私立医大にはこのようなコネ枠を設けている所も増えてきつつありますが、コネのある方は積極的に利用したい所です。

次に、総合型選抜を新規に実施(募集定員は約10名)し、専願制(入学義務有り)とします。

試験内容は、同窓生子女入試と同様とのことです。

さらに、2021年限りと思いますが、感染症対策の観点から病欠者を対象に、追試験を2月中旬以降に実施します。

帝京大学医学部では、

一般選抜の国語において「古文・漢文」の大問を廃止し、「現代文」のみとします。ただし、共通テスト利用選抜は国語で古文・漢文も選択可能のままとなっています。

一般選抜の国語については、「古文・漢文を選択する受験生がもともと少なかったから。」という理由もあるかと思いますが、以前から「医学を学ぶのに現代文力は必要だが、古文・漢文は不要!」という説もありました。

来年からは名古屋大学医学部の2次試験でもそうなりますし、国語を導入する昭和大学医学部も現代文のみです。

今後も「古文・漢文」を軽視し「現代文」を重視する、という流れがくるのでしょうか。

藤田医科大学医学部では、今年もいろいろ変更点があります。さすが、改革の藤田です。

まず、一般選抜後期において、現役生枠を3名設け募集定員を5名 → 8名と増やします。(前期は75名 → 72名へ減)

この現役生枠3名という表現は、真新しいですね。

2年前に医学部入試における、現浪差別や男女差別のための闇配点が暴かれ社会的な問題になりましたが、募集の段階で最初から現役生枠○○名、男性枠□□名などと、明記しておけば問題にならなかったと思いますので、今後はこういった募集文句が増えるかもしれませんね。東京女子医科大学は、出願資格に「女子」と明記して、堂々と男子を拒んでいるわけですから。

次に、共通テスト利用選抜(前期・後期)においては、5教科課さず、現代文100点、数200点、英200点、理200点の700点満点で1次判定します。

これなら、私立医学部専願生でも出願できるので、志願者は増えそうですね。

また、共通テスト利用選抜の後期1次試験において、外部英語検定試験の成績(CEFR基準)に基づいてB2レベル(例えば、実用英検準1級)以上は9割を保証します。さらにこの共通テスト利用選抜の後期2次試験においては、記述式総合問題を新たに課します。配点は秋以降の募集要項で発表するとの事です。

さらに、2021年に限り病欠者には特例追試(3/23)も実施予定となっています。

愛知医科大学医学部では、

学校推薦型選抜において、出題範囲から「数学Ⅲ」を除きます。(数学はⅠAⅡBのみ)

また、一般選抜において、物理「原子」、化学「合成高分子化合物」、生物「生体と環境」を除きます。

いずれも現役生に配慮した変更になりますので、現役生にとっては有難いですね。

特に、化学では「合成高分子化合物」は除かれていますが、「天然高分子化合物」は除かれていませんので、ココが味噌です。

近畿大学医学部でも、いくつか変更点があります。

まず、学校推薦型選抜において、地域枠(募集12名:専願制)を新設します。これまで近畿大学の推薦入試といえば、公募推薦(併願制)のみでしたが、今後は地域枠と公募枠と両方出願することも可能です。ただし、地域枠で合格したら入学が義務づけられます。難易度的には、公募枠の方が高くなりそうですけどね。

続いて、学校推薦型選抜の英語のみ、医学科独自の出題をやめ、全学部共通問題に替えます。

これまで、近畿大学医学部の英語の問題は難しく、英検準一級を取得している位の英語が得意な人でも6割そこらしか取れないほどの難易度でした。しかし、英作文並び替え問題を除く他の設問は4択マーク式の為、ヤマ感で答えてもそこそこの点が取れてしまい、英語では差が付かず、英語を一番の武器にする受験生にとってはアドバンテージを発揮しづらい、やや不利な入試難易度となっていました。

今回の変更で英語が全学部共通問題になることにより、難易度が下がることが予想されます。結果、今度は高得点の争いになるかもしれませんが、ほどよく差が付く問題になる可能性もありますので、英語で稼ぐタイプの人は今までと比べると好条件かと思います。推薦型選抜(公募枠)は入学辞退も自由ですので、受験シーズン到来前の前哨戦として挑んでみるのもアリでしょう。

さらに、一般選抜(前期・後期)の英語は、問題説明文も英文に変えます。こちらは医学部らしい、本格的な難しい英語の試験となりそうです。とはいっても、設問の問い方まではそんなに変わらないと思いますので、過去問題を通して設問形式を頭に入れ、本番での設問文の読み取りに時間をとられないようにするのがいいでしょう。

そしてもうひとつ、細かい変更点ですが、問題冊子のサイズがB4サイズからB5サイズへと半分になります。

入試問題冊子でB5のような小さなサイズはなかなかないので、近畿大を受験した経験のある浪人生の方や、他大学を先に受験した人は、「問題冊子ちっちゃ!」と思われるかも知れません。余白がどの程度設けられるかは分かりませんが、記述部分の下書きや計算、情報整理のためのスペースに気を付けてコンパクトに書き込む練習をしておいた方がよいでしょう。普段のテストのときも、字が大きくどこそこへと書き込み癖のある人は要注意です。

3年ほど前、東海大学医学部の数学の試験で、問題冊子に余白がほとんどなく、「余白が全然足りず、計算ができなかった!」と、炎上した受験生が続出して話題となりました。計算用紙を配られない入試本番で慌てないためにも、こういった細かい点にも気を付けましょう。

福岡大学医学部ですが、再び変更点が発表されました。

共通テスト利用選抜の2次試験日を遅らせて3月7日に実施すると発表がありました。

これまで福岡大学医学部の2次試験日は、一般入試の1次合格者とセンター利用の1次合格者を同日に集め、混ぜ合わせてグループ討論を行っていました。しかし、2021年は一般選抜の1次合格者と共通テスト利用の1次試験合格者に対する2次試験は別日開催となります。

共通テスト利用選抜2次受験者の中には、国公立大学の併願者もいると思いますが、この日程なら国公立大学の前期2次試験に専念できる一方で、国公立大学の後期2次試験に向けては足かせになりますね。

久留米大学医学部ですが、こちらも再び細かい変更点が発表されました。

前期一般選抜において、理科の出題範囲から物理「原子」、化学「合成高分子化合物」、生物「生態と環境」「進化と系統」を除きます。

一方で、後期一般選抜では、理科は教科書全範囲となります。

3月に行われる後期一般選抜では、時期的に教科書範囲を十分学習済みだろうということで、全範囲とするということですが、前期と後期の出題範囲の違いに着目すると、出題分野が予想できそうです。

例えば化学では、前期一般選抜では「合成高分子化合物」は除くとありますが、同じ高分子化合物でも「天然高分子化合物」を除くとは書いていません。ということは、前期一般選抜の化学では「天然高分子化合物」を出題し、後期一般選抜の化学では「合成高分子化合物」を出す可能性が高いと見て取れます。

「高分子化合物を除く」という表記の他大学が多いのに対し、先に述べた愛知医科大学と久留米大学は「合成高分子化合物を除く」となっていますので、やはり入試要項はよくよく見るものですね。

物理と生物でも同様に、「前期で出せなかった分野を後期は出す!」と解釈できるのではないでしょうか。

出願の際、入試要項をよく見ていない受験生がたまにいますが、受験するならこういった点にも気を付けるべきです。

ついでに久留米大学医学部ですが、今春(2020年)行われた一般入試の受験結果の詳細が判明しました。

まず正規合格者の最低点ですが、

前期1次試験310点/400点満点、前期2次試験395点/500点満点

後期1次試験308点/400点満点、後期2次試験409点/500点満点 でした。

8割切っても1次通過は可能だったことになりますが、最終合格には400点前後必要だと分かりますね。

補欠合格(繰り上げ合格)の最低ラインは、これより数点低い程度でしょう。近年の久留米大学は問題の易化が定着しつつあり、1次試験でもトータル最低8割(320点)くらいは取れていないと最終合格は厳しいといえます。特に、後期試験はギリギリ1次通過した場合、2次試験で100点満点を獲得しても逆転不可能だったことが分かります。「だったら最初から1次合格にすんなよ!」という受験生の怒りの声も聞こえてきそうですが。( ´∀` )

大学側も読み違えたのか、後期試験では1次合格者を出しすぎてしまったようです。(-_-;)

続いて、1次学科試験(前期)の科目別の受験者の平均点と、合格者の平均点を見てみましょう。

科目   英語   数学   物理   化学   生物

受験者平均  58.8  76.3  57.0  59.5  58.3

合格者平均  76.8  95.0  83.0  83.7  78.5

見ての通り、この中で突出して平均点が高いのは数学です。今や医学部入試で日本一易しい数学問題を出す久留米大学ですが、今年も満点者は続出したようです。

実際、今春久留米大学医学部に現役合格した私の生徒さんも、「数学は全部解けて見直ししても時間が余った。」と言っていましたので、基本数学は満点取りに行くべきだと思います。どんなに数学は苦手な受験生でも9割はとりたいところですね。

残りの4科目についても見ていきましょう。英語・物理・化学・生物はいずれも平均点は同程度ですが、最も差がつく科目は物理と化学であることが分かります。英語・数学・生物は合格者と受験生全体の平均点の差が20点未満であるのに対し、物理は26.0点、化学は24.2点もの差がついています。生物と英語は文系チックな科目の特性上、そこまで差がつきにくいと思いますが、久留米大学合格のためには、物理と化学を得意にして、他の受験生を引き離す必要があることも分かりますね。

最後に、2次試験(前期)の小論文と面接の結果について。

科目    小論文    面接

受験者平均  31.4   36.2

合格者平均  34.7   38.7

久留米大学医学部では、今春の入試から2次試験の配点が50点 → 100点に倍増し、逆転劇も増えるのでは?と個人的には思っていました。

しかしこの結果を見ると、受験生全体の平均点と合格者の平均点の差は、小論文で3.3点、面接で2.5点、合わせても5.8点差なので、2次試験での大逆転劇はあまり起こらない、と言えるのではないでしょうか。

面接点の付け方も大学によって様々で、長崎大学医学部のように比較的満点をよく出してくれる大学もあれば、鹿児島大学医学部のように、面接平均点は低く、そんなに満点は出してくれない(ほどよく差をつける)大学など、いろいろあります。久留米大学は、概ね7割くらいの得点をくれるため、そんなに大きく差はつかないといえるでしょう。やはり1次試験での得点具合が、最も大きく合否に影響すると言えますね。

続いて高校2年生以下の方への新情報になりますが、2022年の入試からは

日本医科大学医学部では、

総合型選抜(旧AO入試)を廃止し、学校推薦型選抜を新規に実施します。(募集定員は6名)

この学校推薦型選抜の詳細については、来年公表するとの事で現時点では詳細は分かりかねますが、

日本医科大学は指定校推薦を除くと、私立医学部上位校の中で、初の学校推薦型選抜導入となりますので、どんな方式なのか、高校2年生以下の医学部志望の方は要チェックです。

福島県立医科大学医学部では、

総合型選抜を導入します。(募集定員5名以内)

同大学では、今年から一般選抜後期試験を廃止したばかりでしたが、新たな方式で多様な学生を集めたいということでしょう。どのような試験になるのか、来年の発表を待ちましょう。

いかがでしたか。

これまで3回に渡って、来年の医学部入試の変更点を挙げてきました。今年は31年ぶりの入試の大改革にあたる上、コロナの影響による大学の対応も加わり、非常に変更点も多く、医学部だけで50大学にものぼります(細かい点を挙げればもっとあります)。こういう年は、入試情報の認知度によって合格できる機会を得たり、逃したりすることが十分に考えられますので、是非参考にして頂ければと思います。2021年の入試情報を振り返ってみて、改めて目立った点を挙げますと、

①調査書等の点数化

②英語外部検定試験の扱いの変更

③2次試験(小論文および面接)の点数化

④共通テスト利用選抜における科目削減(私立医大)

⑤学科試験の出題範囲の縮小

⑥追試験(後期試験)実施による受験機会の確保

が挙げられると思います。

そしてついに!2021年の医学部一般選抜カレンダーが出来上がりました。

表面には、一般選抜日のカレンダーを、裏面には来年以降の医学部入試の変更点一覧を載せてあります。

    

8月末現在、残す未判明点は、

・ 藤田医科大学の共通テスト利用選抜の後期2次試験の記述式総合問題の配点

・ 東京医科大学の共通テスト利用選抜の2次試験の日程

のみとなっています。もちろん、秋以降の社会情勢等を踏まえ、更なる変更が生じる可能性もありますが、これで受験計画を立ててよいと思います。

お問い合せを頂いた御希望の方には、この資料「全国医学部医学科一般選抜カレンダー&変更点一覧」を無料で差し上げておりますので、お問い合わせの際にお申し付け下さいませ。

医学部志望の皆さん、ディック学園の各校舎には医学部受験に精通したチューターがいます。是非一緒に作戦を立て、これからの2学期を頑張りましょう!

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする