日本一早い!?  2021年 全国医学部入試最新情報!! 1/3

こんにちは。ディック学園 鹿児島校チューターの山下堅司です。

7月に入ってからの九州豪雨は大変でしたね。早く梅雨が明けて日光浴したいと思う今日この頃です。

例年なら、この時期には医学部入試最新情報として、とっくに原稿を上げていたのですが、

今年は新型コロナの影響で、鹿児島アリーナでの全国大学進学説明会が延期になったり、各大学からの入試要項の発表も遅れており、医学部受験生の皆さんも、来年の入試情報はまだかまだかと気になっていたことと思います。

そこで、これから2021年の医学部入試最新情報をお伝えしていきます。なお、例年なら説明会場に足を運び、医学部を設置している全大学のブースをまわり、入試広報担当の方からいち早く来年度の医学部入試情報を仕入れておりましたが、今年は各大学のHPや入試課・教務部への電話聞き取り調査という形で情報を収集したことをお断りしておきます。

では前置きはこれくらいにして、これからおそらくどこよりも早い!? 2021年の国公私立医学部入試最新情報をお伝えします。今年の受験生は、大学入試改革元年に当たり、センター試験に替わる大学入学共通テストが導入されるため、例年と比べ私立医学部以上に国公立医学部も変更点は多い印象を受けますので、今回を含め計3回に分けて当ブログでお伝えします。来年の医学部受験生だけでなく高校2年生以下の皆さんも、最新の情報を知った上で戦略を立てて頂きたいと思います。

まずは、国公立医学部について

旭川医科大学医学部では、

後期試験で理科(200点)を廃止し、代わりに英語(200点)新規に実施します。またこれに伴い、後期試験1次共通テストにおける配点を、英語150点→100点へ、国語100点→150点へ、理科100点→150点へと変更します。前期の2次試験も学科試験は理科がありませんので、2次(記述)の理科に不安がある方は、旭川医科大も選択肢の一つになるかと思います。

弘前大学医学部では、変更点が多いです。

まず、前期2次試験において数学(300点)、英語(300点)を廃止し、新たに総合問題(300点)を課します。

数学も英語も理科も、2次試験レベルに届いていない受験生は選択肢の一つとして考えてよいと思いますが、総合問題は過去問題が入手しづらく、対策がしにくいのが難点ではあります。7年前まで佐賀大学医学部が、もっと前だと大分医科大学や宮崎医科大学が総合問題を課していましたので、過去に他大学で実施されていた総合問題を見つけて演習すると良いでしょう。

そして、面接点を300点→200点へと引き下げます。弘前大学は、国公立大学の中で最も面接の配点が高い医学部でしたが、これで多少は緩和されますね。それでも200点は大きいので、面接対策もぬかりなく備えましょう。

結局のところ、弘前大学は共通テスト重視へと舵を切ることになります。

また、前期の定員を70名→65名へ減らし、総合型選抜(AO入試)42名→47名へと増やし、若干の定員の変更があります。旧AO入試に当たる総合型選抜の47名は募集定員としてはかなり多い点が特色です。

さらにこの総合型選抜では、これまでの2段階選抜をやめ、2日間かけて一気に合否を判定します。共通テストの成績も合否判定に用いられます。

秋田大学医学部では、

後期試験において、足切り基準を出願倍率7倍→10倍に緩和します。

共通テストが良くなくても足きりに遭いにくくなりますが、小論文の100点と面接200点でどこまで挽回できるかですね。

筑波大学医学部では、

2次試験の数学において、「数学Ⅰ」と「数学A」も追加します。意外と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、筑波大学の数学はこれまで数学ⅡBⅢのみとなっていて、「データの分析」、「整数」、「場合の数・確率」、「図形の性質」は出題対象外となっていました。しかし、来年からはこれらの分野からの出題もありえますので、解析系に偏った学習は危険です。共通テスト対策も含め万遍なく、学習しましょう。

また、従来の専門学群選抜方式に加え、総合型選抜を導入し、2年次から学群を振り分けます。ちなみに医学科への進学は5名となります。この「学群」という言い回しは筑波大学特有ですが、他大学で言ういわゆる「学部」のことです。

北海道大学も同じような方式での選抜を行っていますね。

山口大学医学部では、

共通テストおよび2次試験において、化学は必修科目ではなく選択科目になります。よって、物理+生物でも受験可能となりますが、このような受験生はレアなので、ほとんど影響はなさそうです。

長崎大学医学部では、

調査書を点数化し、40点の配点を設けます。大学入試改革の趣旨の1つである主体性の評価のため、ついに長崎大学も調査書の点数化を導入します。これまで、調査書を点数化していた大学は国公立医学部では佐賀大学のみでしたが、今後はこの動きは広まりそうです。後日の続編ブログで述べますが、他にも来年から調査書を点数化するという大学がいくつかありますので、みなさんお見逃しなく!

大分大学医学部では、

2次試験の数学において、数学Aの出題範囲より「整数」は除外されます。大分大学医学部では2008年以降整数問題は出題されていませんでしたが、今回数学Aの出題範囲が「図形の性質」、「場合の数・確率」だけ、と明記されたことで、安心できる受験生もいるのではないかと思います。「微積はできるけど、整数問題は苦手なんだよなあ・・・・」という受験生にとっては朗報ですね!

また、面接の配点を200点→150点に引き下げます。これまで大分大学医学部では学科試験に対する面接点の割合が2割近くあり、「面接点で逆転されるリスクがあるから怖い」ということで、敬遠する高得点層もいました。

今回の面接配点引き下げにより、面接の占める比重は15%にまで下がりますが、それでも全国の国公立平均と比べ、面接の比重は大きい方ですね。

佐賀大学では、

外部英語検定試験成績による大学入学共通テストの英語の最低保証の基準を変更します。

例を挙げると、実用英検CSEスコア:2250以上 あるいは GTECスコア:1100以上なら、共通テストの英語は9割保証されます。

4年ほど前に佐賀大学が外部英語検定試験成績を採用し始めた頃に、私が指摘しましたが、実用英検は2級が2600点満点なので、無理に準1級で受けるより2級でハイスコアを目指した方が有利であるのは変わらない思います。これまでの2200点から基準が50点アップされますが、佐賀大学を志望されるなら、やはり2級でハイスコアを取り、共通テストで9割確保しておく方が無難だと思いますね。

続いて、私立医学部について

金沢医科大学医学部では、

総合型選抜(旧AO入試)において、二段階選抜に変更します。(1次試験は基礎学力テスト、2次試験は個人面接)

また、編入学試験を廃止しますが、一般後期選抜は3月1日に遅らせて1次試験を実施します。是が非でも今期で医学部合格を決めたいという受験生は最後の望みとして殺到しそうです。

北里大学医学部では、

2次試験の日程を選択できる日を、これまでの2日間から3日間に増やします。(出願時に選択)

他大学との重複を避けられるようにしてくれるのは受験生にとって有難いですね。

関西医科大学医学部では、いろいろと変更点があります。

まず、地域枠学校推薦型選抜を新規に実施(募集定員は15名)し、専願制(入学義務有り)とします。

また、一般枠学校推薦型選抜を新規に実施(募集10名)し、併願制(入学義務無し)とします。

この一般枠学校推薦選抜は、いわゆる従来の公募推薦入試のようなものですが、併願制になるというのがポイントです。学力も当然問われますが、国公立医学部が第1志望で、駄目だったら浪人せずに私立医学部に進もう、と考えている人は積極的にチャレンジしておきたいところです。

※近畿大学も同様の併願制の推薦型選抜を行っていますが、近畿大は理科を1科目で受験できるのに対し、関西医科大学の適性試験は理科が3科目出題されます。実際、理科を3科目やっていないと合格できないわけではありませんが、通常学習している理科2科目はしっかりできないと厳しいでしょう。

そして、特色入試において、募集定員をこれまでの若干名から、7名までに拡充します。

こちらも併願制なので、一芸に秀でた実績がある方は積極的にチャレンジしたいところです。

さらに、共通テスト利用前期試験において、社会を追加し、5教科(800点満点)で1次判定します。

そして、共通テスト利用後期試験においては、国語を削除し、英数2理2のみ(600点満点)で1次判定します。

毎年のことながら、入試改革に積極的な関西医科大学ですね。

福岡大学医学部では、

共通テスト利用入試において、英語の外部試験の評価法を変更します。上級資格取得者の一律200点満点扱いをやめ、英検スコアにより加点します。

例:実用英検スコア1950以上は+20点、2300以上は+40点

GTECスコア960以上は+20点、1190以上は+40点 (ただし、満点は200点)のようになります。

今春の入試では、英検準1級にぎりぎり合格していて、センター利用入試で満点扱いの恩恵を受けた生徒さんがいましたが、福岡大学は来年から加点制度に変わりますので、英検は何級に合格したかより、スコアを意識して受験する必要がありますね。なお、この制度は医学部にかぎらず、全学部で適用となります。

久留米大学医学部では、

物理の出題範囲において、「原子分野」も追加します。近年の久留米大学と言えば、「原子分野」を出題しないと宣言していた唯一の医学部でした。今年の現役生はコロナの影響で学校の進度が遅く大変かと思いますが、来年からは出題される可能性がありますので、原子分野まで取り組みましょう。

ちなみに、「原子物理」はゆとり教育に入ると同時にカットされ、その後9年間続いたゆとり教育が廃止されて現行の教育課程になったタイミングで高等学校教育でも復活した経緯があります。

では、ゆとり課程前の1997年~2005年の久留米大学の入試ではどうだったでしょうか。

2003年を除き、毎年「原子物理」は大問として出題されていました。確率にして8/9です。毎年大問は3題構成ですので、そのうちの大問1題を占めていたわけで、かなりの高確率でかなりのウエートを占めており、実は最も原子物理を重視する医学部でした。

当時と現在では出題者も替わっており一概には言えませんが、それでも前期選抜か後期選抜のいずれか一方では、原子物理の出題がある、と私は予想しています。

なお、昨年のこのブログで数学Bの「確率統計」も新たな出題範囲になる、と述べましたが、今回は受験生の学習負担を考慮してか、見送りとなりました。いやあ、受験生のみなさん、負担が増えなくて良かったですね。

それと、昨年秋以降の発表だったため、このブログでは触れられませんでしたが、今春の入試から久留米大学医学部では、2次試験の配点が50点→100点に変わっています。具体的には、小論文のみで50点、面接で50点、とキッチリ分けられていますので、以前と比べ2次試験での逆転劇がおきる可能性が高まっています。ギリギリで1次通過できたと思われる受験生の方も、1次試験に受かったら希望を持って2次試験に臨んで下さい。

続いて高校2年生以下の方への情報になりますが、2022年の入試からは

富山大学医学部では、後期試験を廃止し、総合型選抜(AO)を新規導入します。大学入学共通テストを課し、10名募集します。

宮崎大学医学部では、前期2次試験において、新たに理科(2科目)を課します。

また、後期試験においては、化学を廃止し英語と面接のみとなります。

というわけで、ついに宮崎大学も2次試験で理科が必須となります。これで再来年からは九州の国公立大学すべてで2次試験まで理科が必須となりますので、高校2年生以下の方はぬかりなく学習に励んで下さい。

言い換えると、理科の仕上がりが遅い現役生にとって、今年の宮崎大学はラストチャンスということになりますね。

いかがでしたか。

今回はこのへんで終わりますが、来年の医学部入試の変更点としては主に、①調査書等の点数化、②英語外部検定試験の扱いについて、が挙げられると思います。

受験生の皆さんには、これから判明する入試情報も改めてあと2回のブログでお伝えしていきますので、これらの変更点を踏まえ、どの大学・どの方式で勝負するか戦略を練って頂き、万全の準備をして受験に臨んで頂きたいと思います。

PS) 私立医学部の入試日程も判明してきており、現在2021年の医学部入試カレンダーを作成していますので、お楽しみに。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする